今回のニッケのミッケさん
衣料繊維事業本部 販売統括部 ユニフォーム部 スクール第1課たなか田中
制服の生地販売を行っています。様々な学校へ訪問し、先生方と制服に関する情報共有をしたり、ESD教育に関する出前授業の講師や課題解決型学習の協力も。
制服はどのようにして作られるの?
学生の皆さんが着ている制服はどのようにして作られるのでしょうか?
制服は学生の皆さんにとって身近で毎日着るものですが、生産過程は普段あまり知る機会ってないですよね。自分たちの着ている服がどこで誰がどのようにどんな原料で作られているのか。それを知って学ぶことはESDに繋がります。
今回のニッケのミッケ!では岐阜工場、一宮事業所で加工された糸が印南工場で生地になるまでの過程をご紹介します。
〇ニッケのミッケ!岐阜工場編はこちらから、一宮事業所編はこちらからご覧ください!
ニッケの印南(いんなみ)工場
ニッケの生地作りで最後の工程が行われるのが兵庫県加古川市にある印南(いんなみ) 工場で、赤レンガとノコギリ屋根が特徴の工場です。印南工場は今から100年以上前の 1919年に操業を開始しています。
加古川には昔は印南工場以外にもニッケの工場がありましたが、今はその土地を再開発して「ニッケパークタウン」というニッケが運営するショッピングセンターに生まれ変わっています。印南工場は東京ドーム約3.8個分の広さに相当するほど広く、工場内を自転車で移動している社員も多くいます。
「糸」から「生地」へ
これまで原料を糸にして織機(しょっき)にセットするための準備工程までをご紹介してきました。経糸(たていと)と緯糸(よこいと)が準備ができたら、いよいよ生地を「織る」工程です。
織機(しょっき)とは
織機(しょっき)とは糸から生地へと織りあげる機械です。
前の工程で準備した経糸(たていと)に緯糸(よこいと)を打ち込んでいくことによって生地を織りあげていきます。
ニッケではこの「織る」工程を前回のニッケのミッケでご紹介した一宮事業所と印南工場で行っており、それぞれで違うタイプの織機を使っています。
織機の特性に合わせて一宮事業所では柄物、印南工場では無地物が多く生産されています。
空気の力で糸を発射!
印南工場では「エアジェット織機」という織機が活躍しています。これは空気の力を使って緯糸(よこいと)を飛ばし生地を織り上げていく機械で、糸と機械との接触が少ないため生地にキズができにくいことと、織り上げるスピードが速いのが特徴です。
糸の特徴によって機械の設定スピードは変わりますが、1分間に700本以上の緯糸(よこいと)を飛ばすことができます。想像しにくいかもしれませんが、これはノズルから発射される糸を目では追えないくらいのスピードです。
ニッケでは全国の学校の制服を作っています。その量は膨大ですが、制服は入学式までに学生の皆さんの元にお届けしなければなりません。この織機を数十台同時に24時間動かし続けることで大量の生地製造を実現できるのです。
日本を覆うほどの生地の生産量?!
印南工場ではこのエアジェット織機の生産力を武器に1日で約5000着の制服に相当する生地を織ることができます。年間の生産量を距離で換算すると、なんと日本列島をすっぽりと覆うくらいの長さになります。
反物(たんもの)とは?
反物(たんもの)とは生地を巻物上にした物で、1反、2反、、、という単位で生地の量を数えます。
でき上がった生地は誰が運ぶ?
織り上がった生地の長さは数百メートルに及ぶものもあり、それらは大変な重さになるため人間の力で運ぶにはかなりの労力を必要とします。そこで活躍するのがAGVと呼ばれる反物の自動搬送車です。AGVとはAutomatic Guided Vehicleの略で、織り上がった反物を自動運転で回収して倉庫へ搬送していきます。ニッケでは約30年前からこのAGVを導入しています。
織り上がった生地をチェック
織り上がった生地は検反機(けんたんき)と呼ばれる機械にセットしてキズなど不良がないか目視でチェックをしていきます。万が一不良が見つかった場合は補修をして、直してから次の工程に入ります。制服の品質基準は非常に厳しく、担当者は入念にチェックをしていきます、素人であれば見逃してしまいそうなわずかな不良も、熟練の検反者であれば見逃しません。
今回のニッケのミッケでは岐阜工場、一宮事業所で加工された糸が生地になるまでをご紹介しました。次回のニッケのミッケではいよいよ生地が完成し、出荷されるまでをご紹介します!お楽しみに!
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