今回のニッケのミッケさん
衣料繊維事業本部 販売統括部 ユニフォーム部 スクール第1課いわくも岩雲
制服の生地販売を行っています。入社後はじめて配属された第二の故郷ともいえる加古川の子どもたちに、ニッケにしかできない教育支援活動を行うべく日々試行錯誤しています。
学校制服の生まれ故郷は加古川にあり?
日本では小学校から中学校、高校、専修学校や専門学校と、多くの学校で制服が採用されています。
私たちニッケは、制服を作るのに欠かせない生地を製造していますが、そのほとんどが兵庫県加古川市にある印南工場(いんなみこうじょう)で仕上げられ、全国の縫製工場で制服になります。つまり、加古川は制服の生まれ故郷とも言えるのではないでしょうか。
今回の「ニッケのミッケ!」では、制服を着る子どもたちが地産地消を知るきっかけとなる「Fabric Made in KAKOGAWA」の織ネームについてご紹介します。
中学校制服モデルチェンジの急増
多様性への配慮や寒暖差への対応など、様々な理由から中学校制服のモデルチェンジが加速しています。2019年度までは年間60校程度でしたが、2020年度から増加しはじめ、2023年度には全国で500校以上の中学校で新しい制服を導入しています。
印南工場のある兵庫県加古川市でも例に漏れず、2023年度から2025年度の3年間で市内全12校がモデルチェンジを実施します。
Made in KAKOGAWAを知る織ネーム
皆さん、今着ている服がどこで作られたかご存知でしょうか?また、その服に使われている生地はどこで作られたかご存知でしょうか?恐らく、ほとんどの方がご存じないと思います。
制服は3年間毎日のように着用するものですが、多くの子どもたちにはその服や生地がどこで作られたかを知る機会がありません。まずは工場の地元である加古川の子どもたちに、自分たちが着ている制服に地元で作られた生地が使われていることを知って貰いたい、そして地域への愛着を育むきっかけになって欲しいという願いから考えたのが、「Fabric Made in KAKOGAWA」の織ネームです。※Fabric=生地
この織ネームは、加古川市内の学校で新しくモデルチェンジした制服に印南工場産のニッケ素材を採用して頂いたアイテムに対して、ニッケから縫製メーカーに提供し縫い付けて貰うようにお願いしているものです。
織ネームには印南工場をイメージしたノコギリ屋根とウールが使われていることを表す羊、そして加古川市の形をデザインしており、多くの保護者や生徒から「かわいい!」とご好評を頂いています。
織ネームをESDの入り口に
織ネームはジャケットやボトムスの裏側に縫い付けられ、子どもたちと学生生活を共にしますが、残念ながら制服に付けられた織ネームに最初から興味を持つ生徒はとても少なく、今着ている制服にどんなネームが付けられているか知らない生徒がほとんどだと思われます。
ですので、「Fabric Made in KAKOGAWA」の織ネームを付けるのはあくまでも入り口で、そこからESDにどう活かすことが出来るのか先生方と一緒にアイデアを出していきたいと考えています。
例えば、先生からの「皆の着ている制服に付けられている織ネームを知っていますか?」という問いかけからスタートし、「今日はその生地が作られているところを見に行こう」と工場見学に来て頂いたり、「今日はその生地を作っているニッケが出前授業に来てくれます」とウールラボやスクールマナーセミナーを実施したりと、子どもたちにとって身近な制服がESDの入り口になるような、そんな取り組みをしていきたいと思います。
地域の産業を支え、持続可能な社会へ
9割以上が海外生産のカジュアル衣料と異なり、制服はそのほとんどが日本国内で生地から縫製品まで製造されています。地域の産業や雇用を支える地産地消の考えを理解し実践していくことは、持続可能な社会の実現に繋がります。
ニッケは加古川の子どもたちと一緒に衣料の未来を考えていきたい、「Fabric Made in KAKOGAWA」の織ネームはその約束の証です。ニッケ素材をご採用頂いた学校には、印南工場の工場長より感謝状とマスコットシープをお渡ししています。
今回は「Fabric Made in KAKOGAWA」の織ネームと、それを入り口としたESD推進の取り組みについてご紹介しました。この取り組みは印南工場のある加古川ならではですが、私たちは制服やウールは探究学習のテーマの宝庫だと考えています。それについてはまた改めてご紹介したいと思いますので、お楽しみに!
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