今回のニッケのミッケさん
衣料繊維事業本部 販売統括部 ユニフォーム部 スクール第1課たなか田中
制服の生地販売を行っています。様々な学校へ訪問し、先生方と制服に関する情報共有をしたり、ESD教育に関する出前授業の講師や課題解決型学習の協力も。
制服はどのようにして作られるの?
学生の皆さんが着ている制服はどのようにして作られるのでしょうか?
制服は学生にとって身近で毎日着るものですが、生産過程は普段あまり知る機会ってないですよね。自分たちの着ている服がどこでどのようにどんな原料から作られているのか。 それを知って学ぶことはESDにつながります。
今回の「ニッケのミッケ!」では制服の生地が作られるまでの過程のなかでも最初の工程である「毛刈り」をご紹介します。
羊の健康を守る毛刈り
生地をつくるにはまず原料の調達が必要です。
1896年の創業からウールを使って様々な衣服の生地を製造してきた私たちニッケ。
そんな私たちが作る制服生地の主な原料といえば、もちろんウール。つまり羊の毛です。
生地づくりは羊の毛を刈るところからスタートします。
羊の毛は1年で10センチほど成長しますが自然には生え変わらないため、健康のためにも人が毛刈りをしなければなりません。毛刈りをしないと毛量が増えて体が重くなるだけではなく、熱中症になってしまったり、皮膚病になってしまう可能性があります。毛刈りをするのは「かわいそう」と思われる方もいるかもしれませんが、実は毛刈りをすることは羊が健康に生きていくうえでとても大切なことなのです。
化粧品にも羊の毛?
ニッケが作る生地の原料となるウールの多くは、オーストラリアやニュージーランド産のメリノ種という羊から刈られたものです。牧場では毎年春になると毛刈りが行われます。
刈り取られた際、羊の毛には多くの脂分が含まれているため、のちに洗い流します。この脂分は「ラノリン」と言い、化粧品などの原料として用いられたりもします。
毛刈りショーをお手伝い
制服の原料として使われている羊とはまた別の種類の羊ではありますが、日本各地の牧場は、毎年春になると毛刈りが行われます。ニッケでは「神戸六甲山牧場」で羊の毛刈りショーのお手伝いをしています。たくさんのお客さんの前で牧場の職員さんが1頭ずつ毛刈りを行っていきます。
フリースの由来は羊にあり?
この写真は、まるまる1頭の羊から刈り取った毛です。
この状態を「フリース」と呼びます。アウターとして着るあのフリースは羊から刈られた フリースに似ていることからその名前が付けられました。
ニッケ社員が大きなフリースを丸めて、回収していきます。
植物にも元気を与えるウール
この六甲山牧場で刈られた毛のうち、これまで廃棄していた部分を再利用して「ラナリン」という肥料を作っています。提携先である製肥所と協力し、窒素成分やアミノ酸をたっぷりと含んだ有機質肥料に生まれ変わらせることができました。
ニッケの生地を採用していただいている学校にこのラナリンを使って植物を育ててもらったりもしています。
このように羊の毛は服の生地になるだけではなく化粧品や肥料など、幅広い分野で利用できる、万能でサスティナブルな原料です。
今回は羊の毛刈りについてご紹介しました。次回からは刈り取られた毛がニッケの工場でどのように制服の生地へ変貌してくのかご紹介をしていきます。 お楽しみに!!
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